Oracle が930億円で買収したmoatとはどんな会社なのか?
2017年4月に発表されたOracleのMoat(モート)買収についてまとめておく。
Moatとはどんな会社なのか?
moat本家のサイトはこちら https://moat.com/
結構、このcreative search機能は興味深く、moatを通して配信しているCreativeがを検索できるというtool.
資生堂で検索してみると、何やらmacy's上での広告や中国語圏でどのような広告Creaive を出しているのか?といったものがわかる。
Google でも検索すると、Google Fiberやadmobの広告Creativeなどが表示される。
Moadの提供しているサービスは?
Facebook、動画広告においてサードパーティによる効果測定を導入へ | movieTIMES ムービータイムス
2015年の記事によると、Facebookの動画広告で第三者測定軸でMoatを導入していることがわかる。
5/30にはsnap chatと連携して、brand safetyのための計測をはじめることをアナウンスしている(取り組みは2016年頃からの模様)
Moatが提供する Open Brand safety (OBS) Frameworkとは?
Storyful and Moat Launch Initiative to Combat Fake News | News Corp
webdomainとvideo URLをtrackして、brand広告主が適正にどこに出すべきか?を判断できるような数値を計測できるものと書かれているが、詳細な仕様書や企画まではでていないようにみえるので、今後のopen化が期待される。
OracleのMoat買収の狙いは?
https://www.oracle.com/us/assets/moat-general-presentation-3681845.pdf
OracleはBluekai買収などからも見えるように、トランザクション以外のmarketing 用のデータについても、吸い込むことを狙い、統合したシステム・ソリューションを作ろうとしている。これは金融やECといったシステム基盤を使うだけでなく、企業のマーケティング費用まで狙っているという算段に見える。
また、最終ページが興味深い
Oracle ID graphによって、maketerだけでなく、publisherやConsumerまでもMOATを通して、繋げようとしている。つまり、広告主だけでなく、メディア側まで組み込むことで、両者から、データの正当性を元に、予算を取りに行こうとしているOracleの狙いが垣間見れる。
Moat買収についてのまとめ
近年のadfraudなどの話題の流行などもあり、viewablityの概念は非常に重要であるからこそ、このデータをIDで紐付けしていくことで旨味を作っていけるOracleの買収はとても筋がいいように見え、第三者の正当性を計測する機関として、GoogleやFacebookといったメディアとも、独立した位置に存在できたことは、Oracleにとっても、Moatにとっても結果的によい買収だったのではと、感じさせる。