adworld’s diary

広告、アドテクについての情報を発信していきます。

新聞が一番贅沢なメディア? アメリカの各MediaのCPM事情

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各メディアで1000リーチを獲得するための費用は新聞が32ドル

新聞は32ドル、雑誌が20ドル。

ただしFacebookが25セントと書かれているのは、少し眉唾ものでもあるが、他のメディアに比べると安価であるのは間違いない。

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引用:Why Every Business Should Spend at Least $1 per Day on Facebook Ads - Moz

 

日本の新聞広告のお値段はどうか? CPMで見てみる。

参考) 全国紙の一面広告のお値段 - longlow’s diary

少し古いが2012年の読売新聞の部数と値段で考えてみることにする、

朝刊発行部数に991万に対して、一面広告(15段)は約4800万円となる。

 

この場合、CPMは4800万/991万 * 1000 = 4843となる。

ただし、発行部数 = 閲読者とも限らないため、閲読率なるものがある。

新聞の閲読者率とは、指定したターゲット全員の中で当該曜日の当該新聞を「読んだ」人(閲読者)の比率です。日本新聞協会の新聞の閲読率とは異なり、新聞購読者以外も含まれる。

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参考)

https://adv.yomiuri.co.jp/yomiuri/download/PDF/mediakit/general/mediadata2018/mediadata2018.pdf

 

閲読率を加味した、実際の読売新聞パフォーマンスは?

実際計算してみると、以下のようになる。ただし、全員が最後まで全部開いてみるわけでもない(テレビ欄だけ見ているひとなどもいる)ので、実際のCPMはもっと高くなり7000〜8000くらいとなるだろう。

CPMは   4800万 / 991万 * 80% = 6054

これは上記の基準とも異なるので、比較は難しいだろうが、アメリカの32ドルとよりも、圧倒的に高い。

 

まとめ

  • ネットに比べると、各紙媒体の広告は高い。これは印刷から輸送までいろいろなコストが含まれれば当たり前ではある。
  • 日本の新聞紙の広告は読売新聞を例にとってみたが、2012年当時でも、結構豪華な広告料金であることは間違いない(2012年の頃に見えていたシュミレーターは新聞社の広告ページからもきえている)

Twitter広告戦略に変化の兆し - ブランド広告戦略とパートナーシップ

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謹賀新年あけましておめでとうございます。

今年も有用な記事を書いていく所存でございます。よろしくおねがいします。

2018年のTwitter社の広告戦略について

How Twitter Plans to Evolve Its Partnerships With Brands and Agencies in 2018 – Adweek  の記事によると、Stephanie Prager氏が、WPP, Omnicom, Publicis, Interpublic Groupe and Dentsuなどのグローバル広告エージェンシーとのパートナーシップに関しての責任者への任用が決まった。

 

またPrager氏は、今年の注力テーマは、ブランドセーフティとビデオコンテンツになると語っている。その他、チャットボットや自動応答のキャンペーンにも注力していくとのこと。

Prager said her main focus in the new year will be helping agencies and brands tackle their major concerns, like brand safety—an issue that came to light earlier this year when brands found their ads being displayed alongside offensive content on YouTube and other platforms. “A huge focus for us is on video content,” Prager added. 

10月に発表された #Fuelという広告

詳しくはTwitter社のブログを参考にしてほしい。Twtiter社がこれまでのコンテンツクリエィティブ経験をもとに、変化の兆しの大きいブランド広告主にむけてFuel チームを結成。リサーチとブランドの改善に取り掛かっている。

Introducing #Fuel, here to power your next creative campaign

Omnicomと連携したブランド向けビデオのリサーチ

twitterでは短尺のビデオのほうが記憶に残る。TVでは長い広告のほうが記憶に残る。

 

こういったリサーチについても、日々検証を行い、twitterに合う適切なコンテンツが何であるか?等、新たな広告主獲得に向けて取り組んでいる。

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Bot連携したWendy'sのキャンペーン(Wendy's Bracket)

全米体育協会NCAAと連携した、ハンバーガーチェーン、Wendy'sの広告。

ユーザはハッシュタグに#wendysbracketと入力すると、botが検知し、自動的にダイレクトメッセージが届く。このメッセージの中で優勝候補を選ぶとWendy'sから景品が届くという仕組み(クーポン等?)

#MarchMadness is happening on Twitter

https://qwvr.co/Content/Images/casestudies/flow-wendys-h.jpg

 

 

まとめ

このようにブランド広告にむけて、twitter社は2018全力で取り組もうとしていることがわかる。仕組みは複雑化しリッチ化しているが、一方でユーザに対してはシンプルに見えるものが効果が高いとして、広告は高度化していっていることが分かる。

 

 

3rd degree connection

Twitter関連の過去記事 

adworld.hatenablog.com

adworld.hatenablog.com

adworld.hatenablog.com

 


Facebook Messenger Adsの費用はどのくらいか?CTR,CPC

 

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Facebookが今年に入り、ついにMessanger Adsを本格化しはじめている。

これの運用結果のパフォーマンスがでていたので、参考までに。

Facebook Messanger Adsのdemoはこちら。

https://blog.adstage.io/wp-content/uploads/2017/11/FB-Messenger-Ad-Example.gif

Facebook Messenger AdsはCTR2.31%と非常に高い

Facebook Messenger Ads Benchmarks

2017/6月〜9月のADSTAGEの1.5億インプレッションを使った効果としては、CPM17.3ドル、CPC1.27$, CTR2.31%と、CTRが高い結果、CPMも1900円程度。

 

少し気をつけたいこととしては、messanger ads とはいっても、Feedに流れてくる広告であるので、面のCreativeや、そもそもの広告主の魅力もCTRには関係する。

AdstageのClientを見ると、New rericといった技術系では、知名度が高い広告主もいるのは頭の中にいれておきたい。

 

Messenger AdsのCPCの分布はどうか?

Facebook Messenger Ads CPC

参考) https://blog.adstage.io/2017/04/18/facebook-messenger-ads/

ただし、CPCの分布で見てみる1ドル以下で捌けているものが多く、広告主としては、魅力的なものであるとレポートされている。

 

この4-5ドルを費やさないと、表示されない広告は、そもそもの広告Creativeが悪かったり、知名度が低い広告主といったところだろうと考えられる。もしくはチャットがmessangerと関係ないような広告主が出してみた結果あまり奮わなかった可能性kもある。

CPAやCVRのレポートは? ポストCPAの時代

こちらについてはmessanger adsがコンバージョンが最終としていない場合もあるので、今回はレポートされていないと考えられる。

 

Messangerでやりとりすることで、ブランドの信頼度があがることもあるだろう、カスタマーの困ったことを解決して、リアルでの購買に繋がることもあるだろう。

 

こういったメッセンジャー広告についての最終成果地点を単に広告起因のコンバージョンだけに使うというよりは、ロイヤルユーザを増やしていく。ユーザ課題を解決することでの満足度を増やしていき、結果的にリアルとネットで両方での購買を上昇させるようなツールとして使われるべきなのだろう。

 

参考 

また、botと連携して使う方法については、こちらが参考になる。

The Ultimate Guide to Facebook Messenger Ads - The AdStage Blog

 

 

GoogleはAndroidのロケーション機能をオフでも位置情報を取得しているようだ

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 GoogleAndroidユーザのロケーションをサービスをとめても、位置情報を収集している 。昨今、この話題がQuartzで報道されて、プライバシーなどにも関係しており、注目されているので少し調べてみた。

qz.com

Googleでは何を収集しているのか?

Since the beginning of 2017, Android phones have been collecting the addresses of nearby cellular towers—even when location services are disabled—and sending that data back to Google.

2017年初頭から、Androidはロケーションサービスをoffにしても、どの基地局近くにいるのか?といった情報を収集しはじめている。

 

どういった目的でGoogleは使っているのか? 

The cell tower addresses have been included in information sent to the system Google uses to manage push notifications and messages on Android phones for the past 11 months, 

 push notificatio やmessageを管理するように使い始めている模様。

 

いつからどうやって取得しているのか?

The location-sharing practice does not appear to be limited to any particular type of Android phone or tablet; Google was apparently collecting cell tower data from all modern Android devices before being contacted by Quartz. A source familiar with the matter said the cell tower addresses were being sent to Google after a change in early 2017 to the Firebase Cloud Messaging service, which is owned by Google and runs on Android phones by default.

2017年はじめのGoogle Firebase Cloud Messaging serviceをはじめて以降、ほとんどの端末で取得できていることになる、

 

参考)Google Location serviceではどうやってdataを取得しているのか?

Location Strategies | Android Developers

Applocationを起動後、GPSとネットワークの確認をして、Cell-ID(基地局情報)を確認後、wifi baseでも確認して最も最良な場所を選ぶような仕組みになっている。

 

では基地局はどのレベルまで細かく取れるのか?

作ろうスマートフォンコンテンツ : 基地局を利用した位置情報提供機能 | サービス・機能 | NTTドコモ

こちらがDocomoが提供している基地局情報を返すAPIの仕様。緯度経度も正しく取得できている。

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基地局は全国にどの程度あるのか?

ケータイニュース -携帯基地局数情報

ケータイニュースのページを見る限り、東京では5000以上の基地局、佐賀でも500程度の基地局が設置されている。つまり、エリアの細分化は可能なようなのである。

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まとめ

Androidでは、ロケーションサービスをオフにしても、基地局などのデータを収集しており、日本でもかなり基地局は設置されており、各社APIなどを提供されている模様であるため、Googleはユーザがどこにいるのか?といったことをほぼ把握できているのである。

 

Quartzとは?

アメリカ、ロンドンなどを拠点に、ビジネス、デジタルなどの最新ニュースをレポートするサイト。日本だと立ち位置が近いサイトってあまりない気がする。

Quartz — News, videos, ideas, and obsessions from the new global economy

 

Engadgetのレポート

japanese.engadget.com

 

Facebook pageをはじめました。いいねよろしくおねがいします。

2017年 NASDAQに上場しているテクノロジー企業の時価総額ランキングなど

 

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日本だけにとどまらず海外の企業についても目を留めておきたくメモ。

 

Nasdaq市場とは

NASDAQ(ナスダック、National Association of Securities Dealers Automated Quotations)は、1971年に全米証券業協会(NASD)の主催で開設されたアメリカ合衆国にある世界最大の新興企業(ベンチャー)向け株式市場である。世界でもニューヨーク証券所の次に大きく、GoogleApplefacebookなども属している

NASDAQ - Wikipedia

 

Nasdaq市場でテクノロジーカテゴリーで絞ってみる

これは意外に簡単で、以下のNasdaqページでカテゴリーを絞って、しかもCSVで抽出できるという優れたページがある。

 

 

Nasdaqのテクノロジーカテゴリーの時価総額ランキングTOP20

AlphabetはGOOGとGOOGLで分けて管理しているので2つ見えるが、圧倒的なAppleとAlphabet, Microsoft, Facebookである。無論、日系の会社はここには入り込んでいない。

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Nasdaqのテクノロジーカテゴリーの2017年上場企業の時価総額ランキング

車販売サービスのUsed Cars, New Cars, Reviews, Photos and Opinions - CarGurusが圧倒的だが、シフト管理ツールなどもShiftPixy | Your open ends!上場をしているようだ。

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参考)各国の証券取引所の規模について

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http://www.nicmr.com/nicmr/data/market/stock.pdf

衆院選でかかる税金と最も恩恵を受けているメディアと代理店は?

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  • 第48回衆議院選挙が行われる
  • 衆院選は約600億、参院選は約500億かかる選挙(図つき)
  • 最も落札しているメディアはどこか?
  • 最も入札している代理店はどこか?
  • 明るい選挙推進委員会とは?
  • 各党の広報費用は?
  • 参考
  • まとめ

第48回衆議院選挙が行われる

台風が直撃するなか、衆議院の選挙が行われている。この結果は、今後の日本にも影響を及ぼすので注意深く見ておく必要がある。

衆院選は、国をあげての事業であるので、多額の税金がかかる。地方交付の意もありますが、どのくらいの費用がかかり、またどの企業が最も恩恵を受けているか?を見てみてようと思う。

衆院選は約600億、参院選は約500億かかる選挙(図つき)

平成21-22年頃の総務省で公開した資料によると、衆院選では約600億、参院選では500億が選挙に必要な経費として使われている。

続きを読む

facebookは約200億円で買収したイスラエルの会社を利用して、SnapChat潰しを図っている?

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背景

少し古い情報も入るが、2013年にfacebookが買収したOnabo(オナボ)社の話題がよく上がっている。 

ソースは以下の記事。

facebookはSnapchatの奮闘を流行る前から知っていた」という内容。

これはWSJの憶測もあると考えられるが、元々リサーチのためにも使われるとうたっている手前、この程度の情報利用は容易に憶測できる。

 

最近のfacebookのリリースラッシュにまつわる噂話

The Wall Street Journal has learned just how Facebook has been using app usage data from Onavo Protect, the VPN-based security app from its Onavo team, to see how Snapchat adoption has changed over time. The social network looked at aggregated info about the frequency and duration of app use to determine that Snapchat use slowed down soon after Snapchat-like Instagram Stories became available. In other words, Facebook knew it could double down on its anti-Snap strategy within just a few months.

VPN base security アプリであるOnavo protectの利用データを利用して、Facebookは、Snapchatの使われ方を見ている可能性がある。

facebookはsnapchat似のinstagramストーリーズをリリースした後のSnapchatの成長の鈍化を見ていたのでは?と報じられてている。つまり、Onavoのデータを利用して、競合他社状況を把握し、急いでサービスを作り「いわゆる競合潰しをしたのではないか?」という憶測が建てられている。

Onavo(オナボ)とはどういった会社か?

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こちらがOnavoのweb page Onavo | Home

 

上記の写真を見て分かるように、Onavoはsmartphoneのアプリとして、ネットワークの利用状況を日別でモニタリングし、利用データ数が高いものを警告することができる。

また、backgroundやforegroundで動くmobile 通信だけでなく、VPNを通して、wifiを利用した通信についても集計を可能にしている。Onavo | FAQ

 

つまり、Onavoのアプリをinstallすれば「Onavo社(親会社はfacebook)は、携帯でどういったアプリが多く通信を利用しているのか?を正確に把握ができる」構図になっている。

 

利用規約は以下の通り Onavo | Privacy Policy

To enable our Services, we receive all of your mobile data traffic, including location data, after you download and agree to use our Apps, which direct your mobile data traffic through or to our server. We may also receive personally identifying information such as your name, email address, or other contact information. 

We use the information that we receive to operate and improve the Services, develop new products and services, analyze usage of our Apps and other applications on your device, to support advertising and related activities, and for other purposes. 

Onavoをinstallすれば、mobile trafficデータはlocation dataと伴に収集され、新しいサービス開発や広告にも活かしていくと書かれている。

 

Onavo(オナボ)はどのくらい使われているのか?

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上記は、2017年時点でのGoogle Playのでの利用状況。

 

既に1000〜5000万のinstallがされている。また、versionも45と書かれており、常に更新されていることが窺える。

Apple storeもいれると、1億に近いinstallがされているとするとかなりの確率でスマホには登録されているだろう。

 

facebookの緻密な買収戦略

多くの記事にかかれているが、facebookはデータの圧縮技術だけを買ったのではなく「圧縮技術をもとより、ユーザがどんなアプリをinstallし、どのくらい利用しているのか?という情報を買った」といったほうが正しいと言える。

 

これは、AppleGoogleといったプラットフォーマーのみ知れる「誰がどのアプリをどのくらい使ってるのか?」に近い情報をiphone,Android端末、どちらも把握できるのである。

 

このアプリをfacebookは独自で作ることもできたに違いない。ただ、あえて当時流行っていたアプリを買収し、別会社としてサービスを存続させるのは「ユーザのモバイルデータ制約を助けます!という建前で、ユーザのアプリ利用状況データを取得するというfacebookの戦略の一部」だと考えられる。モバイルデバイスプラットフォーマーでないサービスとしては、手っ取り早く、近道な戦略に思える。

 

モバイルバッテリーやネットワークを節約!や、wifiを無料で使える!といったサービスが昨今多く出ている。「ただより高いものはない」と同じで、節約ができる系サービスについては、データを何目的で収集しているのか?といったことを利用者はもう少し考えて使っていく必要がありそうだ。

 

参考

jp.reuters.com